よさのさんの特別な撮影会企画に触発されてあれこれ思うこと


 それはきょう見かけたよさのさんのツイートから始まりました。


 よさのさんは撮影会をメインのフィールドで活躍されているモデルさん。私のYoutubeチャンネルにもご出演いただいてめちゃくちゃおもしろい話を沢山伺いました。






 いわゆる撮影会って、事前に「モデルさんは誰それさんが 出演されますよ~っていう告知があって、それに対して「はい! 撮りたいです!」 っていう人が立候補といいますか、商業行為なのでその「撮影させる」というサービスを購入する形ですよね。

 ところがよさのさんは、それを逆転させて「撮られる側がお金を払う」「撮影する人を撮られる側が選ぶ」というシステムでやろうというのです。

 なんて恐いことを!

 たぶんアマチュアで撮影会に通っているカメラマンはそう思ったと思います。
 考えてみれば、私も写真を撮って飯を食わせてもらっていますが、クライアントに選ばれるのって恐いんですよ。選ばれるのが恐いというか、選ばれないのが恐い。

 商業写真の世界は、SNSで繋がっているわけではないので「作品撮り、誰それさんとやってきたよステキっしょ~」みたいな情報は出ません。自分の撮った写真が何かしらの媒体で使用されて、「お、使われとるな」で終わりなんです。つまり感想を聞く機会ってありません。

 でもよさのさんはそれを直接やろうってんです!


 と、ここまでは自分が商業写真を撮るカメラマンである、という前提で感覚的にサッと思ったことなんですが、考えてみれば撮影会のモデルさんっていつも直接これに対峙しているから、より恐ろしいというかハートが試される環境なんですよね。

 撮影会に2人モデルさんがいて、片方には列ができる。片方は閑古鳥。そうなった時に、じゃあ私には何が足りないのか? 何が出来るのか? そう考えさせられるだろうことは想像に難くありません。
 人間社会は闘争がベースとはいえ、一人のおっさんからすると女の子にそんな残酷な現実を突きつけるのって嫌だなぁと思う……んだけど、どうせ撮るなら「撮って楽しそう(面白そう)なモデルさんが撮りたい」と思う気持ちもわかります。造形の美醜しかり、ポージングのスキル、コミュニケーションしやすいしにくい、などなど色んな指標を見て総合的に判断するんだと思います。

 よさのさんは今回、それをモデルとカメラマンで立場を入れ換えてみたら、自分に何が足りないのか考える面白い機会になるんじゃないの? という提案をされているんですね。これは面白い!

 人間って試される事によって明晰に自分を見る事ができるようになるので、私からも激しくおすすめします。技術というよりむしろハートが試される恐ろしい機会はあるんだけど、自分が何を武器に出来るのか? 明確に人と違う個性を持たないと埋もれちゃうよね? そもそも誰に向けて、誰を喜ばせたくて写真を撮っているんだ? などなど、私もよさのさんのツイートを拝見してぶわーっと考えさせられました。

 といいますか、多分そういう場で求められ続ける人って、プロになっちゃうんですよね。呼ばれるようにしていつの間にか食えている人って、どの業種でもいるでしょ。そういう人はそういうところを自発的に考えてクリアしているんだろうなという風に思います。


 ちなみに私は商業カメラマンであり、それってクライアントの商売に役に立つ写真を撮る! っていうのが仕事でありまして、女性のモデルさん本人を喜ばせる事を目的にしていないので多分列が出来ず、「暇だな……」ってなる側の人間です。だから皆さん恐れずにゴーすると良いと思います。


 それではまた。